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病気・伝染病
皮膚病
ジャックラッセルテリアは他の犬種に比べ病気になりにくい方ですが、統計的に皮膚がデリケートな場合が多いので注意が必要です。
皮膚病は飼い主さんの誤った認識・行動から発症してしまうことが多々見受けられます。
正しい知識と、ケアで愛犬を皮膚病から守りましょう。
皮膚病とは
皮膚病は一言で言うと、とてもやっかいな病気です。
しかし、その症状が目に見えやすいため、比較的早く発見することができる病気でもあります。
また、かゆみを伴う皮膚病では、飼っている犬や猫が異常にかゆがることで、飼い主さんは必ずその行動に気づくはずです。
皮膚病は早く治療すればそれだけ改善も早く、その逆に時間が経てばそれだけ悪化していきます。
さらに、皮膚病と思っていたのに実はそうではないこともあり、間違った治療をしてしまうと、治すどころか悪くなってしまうことにもなりかねません。
現在、ペットの病気の中で一番多い病気が皮膚病と言われているほどです。
だからこそ、皮膚病にはどんな症状があるのか、何が原因で起こるのか、また皮膚病にならないために日頃どんな予防やお手入れが必要なのか、などの知識を身に付けることが大切です。
症状
症状は、皮膚病を起こす原因によってまったく異なります。
そしてその原因となるものは多種多様なため、一言で「こんな症状になります」とは断言することはできません。
しかし、飼い主さんに分かりやすい一般的な症状としては「かゆがる」、「毛が抜ける」、「赤くなる」、「発疹が出る」、「膿が出る」、「体が臭う」、「フケが出る」…などがあります。
また体をかゆがっている場合は、その場所を噛んだり引っかいたりしてその部分を傷つけることで、二次的に細菌が感染する皮膚病にもなってしまうのです。
どちらにせよ、何かしらの原因があることで皮膚病になるのは間違いないため、その原因を見つけ出し、除去することが治療につながります。
脱毛は皮膚病?
ここで注意しておかなければならないのは、皮膚病ではないのに「かゆがるから」「毛が抜けるから」と言ってなんでもかんでも皮膚病にしてしまうことです。
その一つに「脱毛」があります。犬や猫が現在いる場所が、生まれた地域(国)と異なる場合、気温や日の当たる量、食事などの生活環境の違いは皮膚への負担となります。
そしてその環境に合わせるために、自然に毛が抜けることがあります。飼い主さんはそれを皮膚病による脱毛と間違えてしまうことがよくあります。
また、ペットがよく見せる「かゆい。かゆい」の仕草も必ずしも皮膚病と関係あるわけではなく、退屈しのぎや注目してもらいたいサイン、ストレスから逃げるための行動の場合もあります。
暑さや寒さなどの気温の変化も生理的なかゆみを引き起こすことがあります。
「この子、掻くから皮膚病だわ」と勝手に判断することは避け、必ず動物病院で原因を確認するようにしましょう。
原因
犬や猫に起こる皮膚病で代表的な原因となるものは「ノミ」、「カビ」、「ダニ」、「アレルギー」、「アトピー」、「細菌」などです。
しかしこれだけではありません。数えあげれば原因は無数にあるのです。
ノミやダニによる皮膚病の場合、ノミの唾液によるアレルギーで、皮膚にプツプツと発疹ができたり赤くなったりすることがあります。
また、かゆみや不快感から掻いたり噛んだりして更に皮膚を傷つけてしまうことがあります。
カビや細菌には、子犬や老犬の時期、病気などでその子の免疫力が低くなったときに感染しやすくなります。
またシャンプーの洗い残しやケンカ傷など、飼い主さんの不手際が原因で起こってしまうこともあります。
アレルギーやアトピーからくる皮膚病の原因を知るには多くの検査と根気が必要です。
遺伝的なものやその子の体質が大きく関わってくることが多いからです。
その子をとりまくすべてのものからアレルギーを起こしている原因のアレルゲンを見つけることはとても難しいと言われています。
アトピー性皮膚炎の場合は特に複雑で、アレルゲンがわかったとしても環境の改善や皮膚の状態を維持するための飼い主さんのその後のケアがとても重要になります。
他にもホルモンの異常や内臓の障害、その子の体臭からくる皮膚病もあります。
この場合は慢性的に皮膚病に進行していくため、飼い主さんの発見も遅れてしまうようです。
ノミやダニのように、原因が特定できて、それさえ除去すればすぐに治る「治療法が確実なもの」と、アレルギーやアトピーのように「原因はわかっていても、長期的に予防や治療を続けなければ皮膚の良好な状態が維持できないもの」があります。
いずれにしても原因を特定しなければ、効果のない治療や予防方法を一生懸命することになりかねません。
皮膚病の原因を知る方法
第一に飼い主さんの観察です。
動物病院で診察をしても、獣医師はその子が毎日生活をしている環境まではわかりません。
状況をできる限り詳しく獣医師に伝えることが大切です。
皮膚病がいつから起こっているのか、その頃に飼い主さんがしたことは何か、皮膚病を起こしてしまうような何か思い当たる原因があるのか、そしてその子の病歴はもちろんのこと、遺伝的なことからくる場合も考えて親犬や兄弟犬たちの病歴まで知る必要がある場合もあります。
また、特にアレルギーからくる皮膚病に関しては、食事の内容、皮膚病を起こす時期や発情時期との関係、散歩のコース、陶器やステンレスなどその子が使っている食器の種類、飼い主さんの喫煙の有無、いつも接触している敷物の素材、同居犬・猫の有無、皮膚病が起こる少し前に変化した環境などなど、その子の周りの生活環境を徹底的に知る必要があります。
そのような問診により、獣医師はどんな種類の皮膚病が考えられるのかを診断していきます。
飼い主さんの正確な情報は皮膚病の原因発見の一番の近道なのです。
予防
皮膚病は悪化し、慢性化すると治療がとても困難になります。
そして、いくら皮膚病を起こしている原因がわかったとしても、簡単に治すことができないものも多いのです。
だからこそ予防が大切なのですが、皮膚病を起こさないために大切なことは、毎日の観察、日々のお手入れです。
お手入れをすることで清潔を保つのと同時に皮膚の異常を早く発見することができます。
また、その子の特性や年齢をよく考えてシャンプー選びや回数、洗い方などにも注意を払わなければなりません。
餌の種類、生活環境などについても、その子の皮膚に合ったものを選ぶことが大切です。
やっかいな病気の代名詞である皮膚病から愛犬や愛猫を守るためには、皮膚病を起こさない予防が、また体質が関係する場合は発症しにくくするための予防がとても大事になります。
飼い主さんもペットも、不快な気持ちにならないよう予防の方法をしっかり身につけて、快適に過ごすことができるよう心がけましょう。
お手入れ
特にこの時期から皮膚病の原因の1つであるノミやダニの活動が活発になり、また梅雨により湿気も多くなるため皮膚病になりやすくなります。
皮膚病にならないための第一の予防策はズバリ! 皮膚のお手入れです。
まず、散歩から帰ってきたら汚れを落とします。
しかし人間と違って皮膚が弱く毛で覆われている犬は、シャンプーが皮膚炎のもとになることもあります。
シャンプーはむやみに使わないようにし、普段は濡れタオルで足や体を拭いてあげる程度にして、ゴミやばい菌を取り除きましょう。
その後、全身をブラッシングをします。
皮膚の血行がよくなり、新陳代謝を促進するので、食欲も増し、健康増進に役立つと言われています。
また、ブラッシングにより毛をかき分けて皮膚を見ることができるので病気やケガも早く発見できます。
何よりもお手入れをすることで触れ合う飼い主さんとのスキンシップが、心身ともにペットの健康維持の特効薬と言えるでしょう。
皮膚病は薬ばかりに頼っていても治るとは決して言い切れません。
毎日のお手入れは皮膚病を治す、また予防する大きな役割をしているのです。
全身のチェック
お手入れの時間は皮膚の状態を観察できる時でもあります。
全身をチェックして病気の予防、早期発見しましょう!
・足やお腹の毛が濡れていないか
濡れたままにしておくと皮膚病になりやすくなります。タオルやドライヤーで十分に乾かし指の間や脇、股、皮膚の垂れた部分もよくチェックして、湿気を残さないようにしましょう。
・ノミやダニなどの寄生虫がついていないか
ノミやダニがついていると掻いて皮膚を傷つけたり、アレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。ノミ・ダニ予防のお薬で駆虫してあげましょう。
・皮膚が赤くなったりただれたりしている所はないか
湿疹、腫れ、化膿、脱毛などがあったり炎症を起こしていると、その後かゆがったり気にして舐めたりして皮膚の症状を悪くしてしまうこともあります。早めに動物病院で診てもらいましょう。
換毛期に注意
夏毛と冬毛が生えかわる、年2回の「換毛期」は特に要注意です。
その時期にたいていの犬は毛がごっそりと抜け、毛玉ができやすくなります。
もちろんお手入れには普段の倍以上の時間と手間がかかりますが、その時に抜けるべきアンダ-コートを抜かずに残したままだと、皮膚病はもちろん体の体温調節もできなくなり、熱中症などの障害が出てきかねません。
人間が真夏に冬の厚いコートを着ているのと同じ状態なのです。
正しいブラッシングをして抜け毛をしっかりと取り除き、健康な状態を保ちましょう!
正しいブラッシング&お手入れ
初めてのお手入れは…
生まれて初めてお手入れする時はほんの短い時間で終わりにしましょう。
痛がったり嫌がったりしないように、無理をしないのがコツです。
毎日のお手入れは我慢させてするものではなく、飼い主さんに触ってもらえる楽しいひとときで、リラックスできる時間と思わせるようにしましょう。
お手入れは散歩の汚れ落としからはじめましょう!
「お手入れ=ブラッシング」と思いがちですが、まずは散歩や運動でついた汚れを拭いたり、雨などで濡れた部分をよく乾かすことからはじめましょう。
その後に蒸しタオルで体を拭きながら皮膚の様子を観察して、皮膚病になっていないかどうかチェックしましょう。
これはどの犬にも共通のスタートです。
スムースの子はお手入れをしなくてもいい?
いいえ、お手入れは必要です。しかし毎日のお手入れはタオルで拭く程度で大丈夫です。
ブラッシングは週に1~3回、金属のコームか獣毛ブラシでするくらいが目安です。
また、短い毛の換毛期の抜け毛取りにはラバーブラシ(ゴム製のブラシ)が威力を発揮します。
毛玉はどこにできやすいの?
脇や股やお尻のほか、耳の飾り毛、足の付け根もやわらかい毛のため毛玉になりやすいところです。
また、その場所はたいていのペットがブラッシングを嫌がり飼い主さんも十分な手入れができないため、よけい毛玉になりやすくなります。
よって常にチェックして毛玉ができないようにしておきましょう。
ブラッシングしていて毛が引っかかったり、毛玉ができてしまったらどうするの?
毛が引っかかったら強引にとかそうとせず、毛をかきわけてアンダーコートを十分にとかします。
とかしにくい時はスリッカーブラシか金属のコーム(まず目の粗いもの→細かいものへ)を使いましょう。
やわらかい毛が絡まっている場合は毛をごく少量ずつに分け、毛先の部分からとかします。
皮膚を引っぱらないように毛の根元を手の平で押さえ、とけないところは指先でほぐすようにしましょう。
この時ももちろん無理は禁物です。
また、どうしてもとけない毛玉は皮膚から離れた部分に少しはさみを入れ、コームで毛玉を崩していきます。
それでもとけないときは無理にほぐそうとせず、トリマーさんにお任せしましょう。
シャンプー時の基本
十分にブラッシングをして毛玉や抜け毛を取り除いた後にシャンプーをしましょう。
毛玉が残ったままだとシャンプーをすることでよけいに毛玉になり、また十分乾かしきれないため皮膚病の原因になること間違いなしです。
シャンプー後は十分にすすぎをし、洗い残しのないようにしましょう。
その後ドライタオルなどで全身の水分をよく拭き取った後にブラッシングをしながら熱くない程度のドライヤーで乾かしましょう。
濡れたままやもつれがあるままにしておくと、蒸れて皮膚病を起こしやすくなります。
シャンプーは1ヶ月に1回程度で十分です!
皮膚病でもないのにシャンプーを頻繁にすると、皮膚の表面を覆っている油分のバリアーがシャンプーにより落ちてしまうため、細菌感染を起こしやすくなったり乾燥肌になったりと、皮膚病を起こす原因となります。
毛の汚れはブラッシングでも十分取れます。
シャンプーは1ヶ月に1度程度にしましょう。
乾燥する季節には?
冬や被毛が乾燥しているときは静電気が起こりやすくなります。
ブラッシングする前に薄めたリンスや水を体にスプレーして静電気を防止しましょう。
専用の静電気防止液なども市販されています。
いろいろな面から皮膚病を予防しましょう!
今回お話したお手入れ以外にも、普段ペットが使っているハウスやベッド、クッションの清掃をこまめに行い周りの環境を清潔にすることも大切です。
また、晴れた日に日光消毒を行ったり、掃除機でダニの死骸や害虫の餌になるフケなどを取り除き、アレルギーや細菌感染の原因となるようなものをなくしましょう。
治すのに時間がかかる皮膚病を予防するには、飼い主さんの日頃の観察や管理がとても大事になります。
時間をかけて根気よく治療を続けていかなければならないやっかいな病気になる前に、家でできるペットのお手入れや掃除など、ほんのわずかなことでもしてみましょう。
それが皮膚病の予防にもつながるのです。


